年内に受けたい胃がん・大腸がん検診
- 2026年10月18日
- 消化器の病気
今年度のがん検診、もうお済みですか?
朝晩の冷え込みが強くなり、立山の頂にも雪の便りが聞かれる季節になりました。気がつけば、今年も残り2か月半ほどです。
ここで皆さまにひとつお尋ねします。今年度の胃がん検診・大腸がん検診は、もう受けられましたか?
富山市の健康診査・がん検診の受診期限は、令和8年12月28日(月)までです。5月に市から届いた受診券が、引き出しの中で眠ったままになっていないでしょうか。「元気だから大丈夫」「忙しいからまた来年」と先送りにしがちな検診ですが、実はその「元気なうち」に受けることにこそ大きな意味があります。
今回は、消化器内科・内視鏡を専門とする立場から、年内に検診を受けていただきたい理由と、当院での検査についてお話しします。
胃がん・大腸がんは「早く見つければ治せる」がんです
胃がんと大腸がんは、日本人に多いがんの代表です。一方で、早い段階(ステージⅠ)で見つかれば、高い確率で完治が望める病気でもあります。早期の胃がんや大腸がんの中には、お腹を切らずに内視鏡で切除できるものも少なくありません。
それでも亡くなる方が多い理由は、見つかる時期が遅いことにあります。胃がんの4割弱、大腸がんの7割強は、ステージⅡ以上に進んでから診断されています(2015年診断例)。
早期のがんには、ほとんど症状がありません。腹痛や体重減少、血便などの症状が出てから受診すると、すでに進行していることも珍しくないのです。だからこそ、症状のない「元気なうち」に定期的に検診を受けることが、がんで命を落とさないための一番の近道です。
富山市のがん検診をおさらいしましょう
富山市のがん検診は、国民健康保険に加入している方や、会社の健康保険に加入している方のご家族(被扶養者)などが対象です。対象の方には、5月中旬に市から受診券が届いています。受診期間は令和8年5月15日(金)から12月28日(月)までです。
胃がん検診と大腸がん検診の内容は、次のとおりです。
|
検診 |
対象年齢 |
検査の内容 |
|---|---|---|
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胃がん検診 |
40〜49歳 |
胃透視(バリウム)検査:1年に1回 |
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胃がん検診 |
50歳以上 |
バリウム検査(1年に1回)または内視鏡(胃カメラ)検査(2年に1回)のいずれかを選択 |
|
大腸がん検診 |
40歳以上 |
便潜血反応検査(2日法) |
胃カメラによる検診は、基本的に年度内に偶数の年齢になる方が対象です。ご自身が対象かどうかは、受診券に「内視鏡」の記載があるかどうかでご確認ください。
会社の健康診断や人間ドックで検診を受ける方は、勤務先や加入している健康保険組合の案内をご確認ください。
「12月に入ってから」では間に合わないことも
毎年11月から12月にかけては、「受診券の期限が迫っていた」という駆け込みの方が一気に増えます。期限が近づくと予約がとりにくくなるため、早めのご予約・ご受診をおすすめします。
この時期は、インフルエンザなどの発熱の患者さまや予防接種で外来が混み合う季節でもあります。さらに当院の年内の診療は12月28日(月)までで、12月29日からは年末年始の休診に入ります。木曜日の休診もあるため、12月の検査枠は思っている以上に早く埋まってしまいます。なお、12月13日(日)は内視鏡検査のみ行います(完全予約制)。
特に胃カメラ検診は、検査の予約が必要です。鎮静剤(眠り薬)を使う場合は、検査当日の車の運転ができないため、送迎の手配なども考えておく必要があります。また、体調を崩すと検査を延期せざるを得ないこともあります。余裕をもって10月から11月中の受診をおすすめします。
大腸がん検診(便潜血検査)は、2日分の便を採って提出する検査です。容器を受け取ってから提出するまでに日数がかかるため、こちらも早めに準備を始めましょう。
「要精密検査」の結果を放置していませんか?
すでに今年度の検診を受けた方にも、ぜひ確認していただきたいことがあります。それは、「要精密検査」と判定された結果をそのままにしていないかということです。
大腸がん検診で便潜血が「陽性」と出ても、「痔があるから」「1回だけだったから」「今は症状がないから」と、精密検査を先送りにされる方が少なくありません。しかし、便潜血陽性は大腸がんや大腸ポリープが見つかるきっかけです。痔があっても、大腸にがんやポリープが隠れていることはあります。便潜血検査をもう一度やり直しても、隠れた病気が否定できるわけではありません。精密検査は、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)で行うのが基本です。
バリウム検査で「異常あり」と言われた方、胃がんリスク検診(ABC検診)でB群・C群と判定された方も同様です。胃カメラで直接胃の中を観察し、必要に応じて組織検査を行うことで、はっきりとした診断ができます。
精密検査は保険診療で受けられます。検診の結果票をお持ちのうえ、ご相談ください。「せっかく検診を受けたのに、結果を生かせなかった」ということがないようにしましょう。
当院の胃カメラ・大腸カメラ
「内視鏡検査はつらそう」「恥ずかしい」「平日は仕事で休めない」。検診をためらう理由として、よくお聞きする声です。当院では、こうした不安や負担をできるだけ少なくできるよう、次のような工夫をしています。
- 鎮静剤を使った苦痛の少ない検査:ウトウトした状態で検査を受けていただけます。胃カメラは鼻からの検査も可能です。
- 土曜・日曜の内視鏡検査に対応:平日にお休みがとりにくい方も受けていただけます(日曜日の検査は不定期・完全予約制です)。
- 日帰りでの大腸ポリープ切除:大腸カメラの検査中に見つかったポリープは、その場で切除できる場合があります。
- 炭酸ガス送気:検査後のお腹の張りを軽減します。
- 院内の個室で下剤を服用:大腸カメラの前処置は、自分専用のトイレを備えた個室で落ち着いて行えます。
当院は富山市の胃がん検診(胃内視鏡検査)・大腸がん検診の指定医療機関です。検診での胃カメラはもちろん、便潜血陽性の方の大腸カメラも受けていただけます。
おわりに 〜今年の検診は、今年のうちに〜
がん検診は、一度受ければ終わりではありません。定期的に受け続けることで、がんを早い段階で見つけられる可能性が高まります。「今年はまだだった」という方は、ぜひこの機会にご予約ください。ご家族やご友人にも、声をかけていただければ幸いです。
当院は「地域の胃がん・大腸がんで亡くなる方を減らすこと」を目標のひとつに掲げています。検診に関するご質問や、胃・大腸の気になる症状がある方も、お気軽にご相談ください。
ご予約・お問い合わせ
- WEB予約:当院ホームページの「WEB予約」ボタンから
- お電話:076-464-6213(受付時間 午前8:30〜12:00/午後16:00〜17:30)
- LINE:当院公式LINEのメニューから、ホームページや予約サイトへ進めます
※休診日:木曜日・祝日。年内の診療は12月28日(月)までです(12月29日から年末年始休診)。 ※受診の際は、市から届いた受診券と、マイナ保険証などの保険資格がわかるものをお持ちください。


