市民公開講座;炎症性腸疾患に参加しました
- 2024年7月15日
- 消化器の病気
市民公開講座;炎症性腸疾患に参加しました
本日 2024年7月15日に炎症性腸疾患(IBD)をテーマとして、富山大学附属病院の市民公開講座が開催されました。市民公開講座のチラシ
プログラム内容
第1部では、まず炎症性腸疾患の疫学や内科治療について富山大学附属病院IBDセンター長で炎症性腸疾患内科 教授の渡辺憲治先生からご講演がありました。渡辺憲治先生は日本を代表するIBD専門家の一人であり2023年4月に富山大学附属病院に着任されており、一般的な事項に加えて、各種ガイドライン作成に参加せれている立場からのお話もあり、非常に興味深い内容でした。やや専門的な内容も含んだてんこ盛りの講演で、参加された一般の方がすべてを理解することは難しかったかもしれませんが、渡辺憲治先生のIBD診療に対する姿勢や熱意は十分に伝わったのではないかと思います。次に低侵襲性治療を含めた外科治療について、同IBDセンター助教の皆川知洋先生からご講演がありました。皆川先生は2024年4月に富山大学附属病院に着任されたばかりの待望のIBD外科専門医です。IBD外科専門医は富山県でただ一人で、北陸信越地区でも唯一 皆川先生だけです。とても貴重な人材が富山県で活躍していただけることで、富山、北陸のIBD診療が一気に充実しますし、IBD患者様が手術を受ける際の負担も随分と緩和されます。皆川先生には、すでに患者様の手術でお世話になっているのですが、とても心強く感じています。
第2部では、内視鏡検査について同IBDセンター医員の髙嶋祐介先生から、特定疾患や就労支援について医療ソーシャルワーカーの山本奈々穂先生から、それぞれご紹介がありました。基本的な事項ですが、患者様にはわかりにくい点をわかりやすくかみ砕いてご説明いただきました。
第3部では、座談会として渡辺憲治先生がご司会され、患者会から2名の患者様に、高岡市民病院の中谷敦子先生、私が加わって「患者さんから見た富山県のIBD診療を考える」と題した議論がなされました。患者様からの率直なご意見・ご感想を知ることができる貴重な機会となりました。また、私もクリニック医の立場から発言させてもらいましたが、渡辺憲治先生の見事なご司会の下で何とか役割を果たせたかなと感じています。
今後も富山大学附属病院をはじめとした病院と連携しながら、富山県のIBD診療に貢献できるように努めたいと思います。