ノロウイルス感染症・感染性胃腸炎に注意!
- 2025年2月27日
- 消化器の病気
感染性胃腸炎が増えている
2月に入ったころからウイルス性胃腸炎が強く疑われる患者さんの受診が増えています。大人だけの場合、子供だけの場合、子供から始まって家族みんなに感染した場合など様々です。
富山県内でもノロウイルスによる大規模な食中毒が2件あり、死者も出てしまったことはニュースなどでご存じのことと思います。
富山県では、2月25日にノロウイルス食中毒警報が出されました! https://www.pref.toyama.jp/1207/20250305houdou_keihou.html
ノロウイルスの検査を受けられる?
一般の診療所や病院で受けることのできるノロウイルス検査はノロウイルス抗原検査といって、便の中に含まれるノロウイルスのたんぱく質の一部を検出するものです。検査キットによる簡易検査で、15~30分程度で陽性/陰性がわかります。ただし、判定結果は100%正確というわけではなく、ノロウイルスにかかっていてもウイルスの量が少ない場合などは陰性と判定されることもあります(偽陰性)。 また、すべての方が保険診療でのノロウイルス抗原検査を受けられるわけではなく、重症化リスクのある以下の方が対象であることにも注意しましょう。
3歳未満の患者
65歳以上の患者
悪性腫瘍の診断を受けている患者
臓器移植後の患者
抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤、または免疫抑制効果のある薬剤を投与中の患者
ノロウイルス感染症とは
感染経路
経口感染:
・ノロウイルスに汚染された食品(特に二枚貝)の生食や加熱不十分な食品の摂取
・ノロウイルスに感染した人の糞便や吐物に触れた手指を介しての感染
・ノロウイルスに汚染された水や食品の摂取
接触感染:
感染者の吐物や糞便に直接触れることによる感染
飛沫感染:
感染者の吐物を介した飛沫感染
空気感染:
乾燥した吐物や糞便から舞い上がったウイルスを吸い込むことによる感染
症状
・感染した場合は、24から48時間の潜伏期の後に、おう吐・下痢・腹痛などの症状があり、ときに発熱や悪寒、倦怠感などを伴います。
・乳幼児や高齢者、免疫力の低下した人は重症化することがあり、注意が必要です。
・また、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。
・通常は1から2日で徐々に和らぎますが、1週間程度は腹部の違和感や食欲の低下が続くことがあります。
治療法
・現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス薬は無く、脱水症状を防ぐための水分補給などの対症療法が中心です。
・下痢止めの薬を使うと、ウイルスの排出が遅くなり、症状が長引く場合があり注意が必要です。医師の指示に従うようにしましょう。
ノロウイルス感染症の予防のポイント
手洗いの徹底を
トイレ使用後、調理の前、食事の前には、石けんと流水での手洗いを2回くり返しウイルスを洗い流しましょう(アルコールでの消毒効果は十分ではありません)。特に、指先、指の間、手首などを丁寧に洗いましょう。
食品の取扱いに注意を
・ウイルスに汚染されている可能性のある食品は、中心温度85℃以上で90秒以上の加熱を心がけましょう。
・調理器具などの洗浄・消毒を徹底しましょう。
・生で食べる食品(野菜、果物等)は十分に洗浄しましょう。
・調理従事者の健康管理を徹底しましょう。
おう吐物の処理は細心の注意を
・おう吐物をふき取るときは、使い捨ての手袋、マスク等を使用しましょう。
・室内でおう吐した場合は、十分に換気しましょう。
・おう吐物が付いた場所は塩素系殺菌消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)等で消毒しましょう。アルコール消毒は無効です。