市民公開講座;炎症性腸疾患のご案内(2024年10月)
- 2024年9月24日
- 消化器の病気
市民公開講座;炎症性腸疾患のご案内
2024年10月13日に炎症性腸疾患の患者会である とやまIBD、いしかわIBD結の会、NPO法人IBDネットワークの共催で市民公開講座が開催されます。
多くの方が参加しやすいように YouTubeでも配信される予定となっています。
プログラム内容
「潰瘍性大腸炎・クローン病当事者が語る 災害時における患者のいろは」と題して、第一部では 富山大学附属病院 炎症性腸疾患内科の渡辺憲治先生が医療者の立場から講演され、第二部では NPO法人IBDネットワーク副理事長の木村浩一郎さんが患者の立場から講演されます。そして第三部では、ディスカッションが予定されています。
私も当日は会場で参加したいと考えています。炎症性腸疾患の患者様やご家族だけでなく、ご友人や職場の同僚に炎症性腸疾患の患者様がおられる方、学校など教育機関の教員・職員など炎症性腸疾患の患児・患者様と触れ合う機会のある方、その他 炎症性腸疾患に興味のある方など、幅広い方々にとって参加意義のある会になりそうです。
炎症性腸疾患(IBD)とは
炎症性腸疾患(IBD)には主に潰瘍性大腸炎とクローン病の2種類があり、ともに難病に指定されています。いずれも慢性的な下痢や血便、腹痛、体重減少、発熱などの症状がありますが、治療をしなくても症状が落ち着いてしまうことがあり、診断が遅れる原因になります。IBDは早期の診断、治療が重要です。
潰瘍性大腸炎とは
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起こり、粘膜が傷つく病気です。病変は直腸から始まり連続的に上方(口側)へと広がるのが特徴です。若年者から高齢者まで発症します。
潰瘍性大腸炎の症状
腹痛、下痢、血便があります。徐々に悪くなる場合もあれば、急激に悪くなって命にかかわることもあります。おなかの症状以外にも、関節の痛み、口内炎、皮膚炎などを合併することがあります。
クローン病とは
クローン病では小腸や大腸に炎症が起きることが多いのですが、口、食道、胃、肛門にも炎症がおきる可能性のある病気です。炎症が強くなり、長く続くと腸が狭くなったり(狭窄)、穴が開いたり(穿孔、せんこう)、腸と腸、腸と膀胱、腸と皮膚などの間に通路ができてしまいます(瘻孔、ろうこう)。10~20代の若年で病気になることが多いです。
クローン病の症状
腹痛、下痢、発熱、体重減少、痔ろうなどがあります。「おなかが弱い」体質と思っていたら、知らないうちに病気が進行して腸に穴が開いてから診断されることもあります。おなかの症状以外にも、口内炎、関節の痛み、皮膚炎などを合併することがあります。