お酒の飲みすぎにご注意ください!|南條内科おなかクリニック|富山市の内科・消化器内科・内視鏡内科

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医療コラム

お酒の飲みすぎにご注意ください!|南條内科おなかクリニック|富山市の内科・消化器内科・内視鏡内科

お酒の飲みすぎにご注意ください!

あるYouTuberが1年ぶりに活動を再開

先日、あるYouTuberが1年ぶりに活動を再開しました。
そのYouTuberは自分で料理を大量に作って、食べつくしてしまう、いわゆる大食い系YouTuberなのですが、食事をする際に大量のビールを飲んでいました。私はたまにその動画を見て楽しんでいた視聴者の一人だったのですが、山積みされるビールの空き缶を見て、「本当に毎回 全部飲んでいるのかな?それとも演出なのかな?」「本当に飲んでいるなら、いつか肝臓壊しちゃうだろうな」などと心配に思っていました。そして、1年前に突然の活動休止。
活動再開の動画には、頬がこけた彼が移っていました。そして、ほのめかされたのはお酒の飲みすぎによる肝臓のダメージ(アルコール性肝障害)が原因で活動を休止していたということ。尿の色が変わるくらいに黄疸(おうだん)も出ていたようです。
1年間の治療を経て活動を再開できるまでに回復したことは嬉しいですが、本人が少しでも適切なアルコール摂取についての知識をもっていたり、周囲にアドバイスできる方がいれば、苦しむこともなかったのではないかと悔やまれます。

あなたもアルコール依存症かも

暑い日が続き、「帰宅後に冷えたビール・お酒で一杯」という方も多いのではないでしょうか。
アルコールはストレスの解消や周囲とのコミュニケーションに役立つ場合もある一方で、毎日飲まずにはいられない依存症の状況になるとご自身の身体、ご家族、社会生活に影響を及ぼすことがあります。
「お刺身を食べるときには日本酒が欲しくなる」「焼き鳥を食べるときにはビールが欲しくなる」など食事・おつまみとアルコールが関連付けられていると、すでに軽い依存症です。また、仕事から帰ると必ず1杯飲むといったような習慣化も危険なステップの第一歩です。本当に欲しい時にだけ飲むお酒は、何となく飲む毎日のお酒よりもおいしく感じられるのではないでしょうか。

酒は百薬の長?

「酒は百薬の長」という言葉もありますが、これはアミノ酸を十分に含んだろ過する前の純米酒や味醂(みりん)のことを指していると思われ、アルコールが体に良いわけではありません。
以前に、「味醂が体に良い」という情報を鵜吞みにして、お酒を飲めない青年が毎日1合の味醂を飲んで、1年後にはしっかりとしたアルコール性肝障害に至ったという事例を経験しています。
「飲酒に適量は無い」という意見もありますし、1日日本酒1合・ビール350mL程度だから心配ないと妄信しているとどこかでしっぺい返しを食らうことになるかもしれません。最近ではノンアルコール飲料が豊富にありますし、アルコール度数を3%程度に抑えたビールも市販されています。これらをうまく活用することも、アルコール飲用の習慣化や依存症からの脱却の手段となりそうです。

私の経験

私も一時期は飲酒の習慣があったのですが、お酒をおいしいと感じる日とそうでもない日がありました。数年前から、帰宅後の一杯はノンアルコール飲料と決めたのですが、案外とそれで満足できてしまうようになりました。本当に欲していたものはアルコールではなくて飲み心地やのど越しだったのかもしれません。体重も数kg減量しましたし、睡眠の質も改善したように思います。
お酒とうまく付き合って、健康で楽しい生活を送るようにしましょう。